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花の図像学:アイリス 学名: Iris sanguinea Donn. |
| 根茎アイリス 学名:Iris germania 別名:ジャーマン・アイリス 球根アイリス Iris hollandica hybrids. (ダッチアイリス・オランダアヤメ) 参照 http://www.dynax.co.jp/sinsen/photo/hana_koyomi/gf_iris.html |
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百科事典にはアヤメのほかにアイリスの項があります。 執筆は荒俣宏さんです。 アイリスの花はルイ7世(在位1137-80)以降フルール・ド・リス fleur-de-lisとして。フランス国章になったが、 これはフランク王国のクロードビス1世がケルン近くで ゴート仁に追い詰められた際、ライン川の河床ににこの花が咲いているのを見て 浅瀬の場所を知り、危うく全滅を免れた故事によるという。 また英名は、ギリシア神話中の虹の神イリスに由来し、 ゼウスとヘラの使者として天と地にかけた虹から 地上へ下ってこの花に姿を変えたといわれる。 |
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羊飼いの礼拝 1475 「ボルティナリの祭壇画」より フーゴ・ファン・デル・フース,Hugo van der Goes,1440-1482 フィレンツェ ウフィーツィ美術館 249×300センチ ボルティナリ(メディチ家の代理人)が フランドルの画家フース注文した三翼の祭壇画 15世紀当時から至りの人々の驚嘆の的となった、という(by小林頼子さん) |

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パノフスキーの解釈 (初期ネーデルランド絵画の細部が隠しもつ 象徴的意味について) 小林頼子「花のギャラリー―描かれた花の意味」より
別の論者
![]() ヤン・ブリューゲル“アイリスのある花束” |
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図像解釈については、以上のような感じであるが、 図像はユリと同一視されるような形になっていった…※ユリ ゴッホVincent van Gogh(1853 - 1890)においてもそうだが、 非常に愛された花である。 それについては 次の別コンテンツとしてまとめました。 ゴッホのアイリス Irises 花を旅する:アヤメ(日本の花の文化) ※パノフスキーについては、「神は細部に宿りたまう」というトポスの Warburg研究所のページを参照してください。 |
| アイリス flag‖flower‐de‐luce‖Iris アヤメ科アヤメ属Irisの植物で,北半球に分布し,約 200 種に及び,根茎または球根を有する多年草。アイリスと呼ばれて栽培しているものには,野生種と園芸グループがある。アイリスは園芸上,球根アイリスと根茎アイリスとに大きく 2 分類される。 (1) 球根アイリス群 球根アイリス群の代表種ダッチ・アイリスI.hollandica Hort.(英名Dutch iris) ( イラスト )は 1900 年代初期にオランダでスパニッシュ・アイリスI.xiphium L.(英名Spanish iris) に他の種を交雑して作られ,切花は世界で需要が多い。日本では単に〈アイリス〉と呼ばれることもある。鱗茎から長さ 50cmくらいの剣状の葉を出し, 1 〜 2 花を 3 月下旬から 5 月中旬につける。花色は白色,黄色,青色,紫色で,ウェジウッド (淡青) など約 25 品種ある。フランス南部,イベリア半島,北アフリカ原産のスパニッシュ・アイリスやピレネー山脈原産のイングリッシュ・アイリスI.xiphioides Ehrh.(英名English iris) は,それぞれ他種の混じらないいくつかの花色の品種があったが,ダッチ・アイリスの普及で栽培が衰えた。また小型の球根アイリスも各種あるが,そのうち小アジア,カフカスやイラン原産のイリス・レティクラタI.reticulata Bieb.は高さ 10cmくらいで 2 〜 3 月に直径 4cmくらいの紫色や青色の花をつけ,約 10 品種ある。 (2)ビアディッド・アイリスbearded iris群 根茎が発達し,外花被片にひげ状の突起のあるビアディッド・アイリスのうち高さ 70cm以上の高性のものが通称ジャーマン・アイリス (英名German iris) ( イラスト )と呼ばれる。英米ではトール・ビアディッド・アイリスと呼ばれ,欧米で広く庭植えされ,最も改良の進んだ花である。根茎は太く,葉は広い剣状で,内花被片は大きく発達し,直径 20cmに近い花を 1 茎に 8 輪ほどもつけ,白色,黄色,ピンク色,茶色,赤色,紫色,黒色など花色も豊富で,5 月に開花する。品種は膨大で毎年 300 以上が作出されている。ジャーマン・アイリスはイリス・パリダI.pallida Lam.とイリス・ウァリエガタI.variegata L.の交雑種に地中海沿岸産の四倍体の種が複雑に交雑され, 1900 年代初期に基礎の品種が作られ,以後アメリカで目覚ましく改良されたものである。丈がやや低く,ジャーマン・アイリスの名のもととなったドイツアヤメI.germanica L.(英名German iris) も起源不明の雑種である。ビアディッド・アイリス群に属する野生種は約 40 種あり,園芸上 40cm以下をドワーフ dwarf と呼び, ナンキンアヤメI.pumila L.もこの群に含まれる。 (3)ビアドレス・アイリス群 (外花被片にひげ状突起のないもの) (a)ルイジアナ・アイリス類Louisiana irises アメリカのミシシッピ川流域に自生するチャショウブI.fulva Ker‐Gawl.(英名copper iris) など 5 種とそれらの天然交雑種や多数の園芸品種があり,花色が豊富で,花はカキツバタやハナショウブに似る。 (b)シベリアン・アイリス類Siberian iris ヨーロッパ原産のコアヤメI.sibirica L., アヤメI.sanguinea Donn.やこの 2 種の交雑種からなり, 1900 年代前期までに約 150 品種あり,以後,著しく花形が改良され,花色も青紫色,白色などのほかに今までなかった桃色,黄色などの品種も育成され,英米で広く庭植えされている。 ほかにアメリカの太平洋岸の山麓に産する 11 種とその交雑種からなるカリフォルニア・アイリス類California irisや,ヨーロッパ,小アジアや中央アジアなどに産す 16 種とその交雑種からなるスプリア・アイリス類Spuria irisなどがある。 また別に,肥大した地下茎のある球根と,花被片にまばらなひげ状突起をもち,中央アジアに産すレゲリア類Regeliaと東部地中海沿岸諸国に産するオンコキクルス類Oncocyclusがある。これらには多くの野生種があるが,そのうちイリス・スシアナI.susiana L.はよく知られ,その花が黒色のためmourning irisの英名がある。 アイリスの栽培の歴史は古く,前 2500 年ころから始まったと推定できる。これは,スフィンクスの額などや王たちの墓の浮彫にもアイリスの紋様が見られるからである。 第 2 次大戦後,多くのアヤメ属の植物が導入されたため,和名はつけられずに,野生種は学名のままで呼ばれるようになった。 アイリス類の繁殖は分球,株分け,実生。球根アイリスは,10 月に排水のよい壌土に球根の 2 倍の深さに植える。ジャーマン・アイリスは乾燥地に適し,根茎の背が出るように浅植えし,灌水は不要。 堀中 明 [伝説] アイリスの花はルイ 7 世 (在位 1137‐80) 以降フルール・ド・リスfleur‐de‐lisとしてフランス国章になったが,これはフランク王国のクロービス 1 世 Clovis Iがケルン近くでゴート人に追いつめられた際,ライン川の河床にこの花が咲いているのを見て浅瀬の場所を知り,危うく全滅を免れた故事によるという。また英名はギリシア神話中のにじの女神イリスに由来し,ゼウスとヘラの使者として天と地にかけたにじから地上へ下ってこの花に姿を変えたといわれる。ゆえに花言葉は〈使命〉。 荒俣 宏 |
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